役割演技をやってみる(1)
【役割演技とは?】
役割演技は、アメリカの精神科医であるJ.L.モレノ(1889-1974)が考案した心理療法としての心理劇(サイコドラマ)から派生した手法です。台本のない劇の中で特定の役割を即興的・自発的に演じさせることによって、他者への共感や自分自身についての気づきを深めさせます。
【なぜ、役割演技?】
学習指導要領解説の中に、「道徳的行為に関する体験的な学習等を取り入れる工夫」として、このような記載があります。
(以下、抜粋)
道徳的諸価値を理解したり、自分との関わりで多面的、多角的に考えたりする ためには、例えば、実際に挨拶や丁寧な言葉遣いなど具体的な道徳的行為をして、礼儀のよさや作法の難しさなどを考えたり、相手に思いやりのある言葉を掛けたり、手助けをして親切についての考えを深めたりするような道徳的行為に関する体験的な学習を取り入れることが考えられる。さらに、読み物教材等を活用した場合には、その教材に登場する人物等の言動を即興的に演技して考える役割演技など疑似体験的な表現活動を取り入れた学習も考えられる。
これらの方法を活用する場合は,単に体験的行為や活動そのものを目的として 行うのではなく、授業の中に適切に取り入れ、体験的行為や活動を通じて学んだ内容から道徳的価値の意義などについて考えを深めるようにすることが重要であ る。
(以上)
このように、役割演技を通して、自分との関わりで多面的・多角的に考えさせ、道徳的価値の意義について考えを深めさせることをねらいます 。
(参考図書)
R・J・コルシニ 2004 心理療法に生かす ロールプレイング・マニュアル 金子書房
早川裕隆 2017 実感的に理解を深める!体験的な学習「役割演技」でつくる道徳授業 明治図書
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