ラベル ホットシーティング の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ホットシーティング の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022/11/09

ブランコ乗りとピエロ(ホット・シーティング)


 教材「ブランコ乗りとピエロ」の授業を「ホット・シーティング」の技法を使って取り組んでみました(模擬授業)。「ホット・シーティング」とは、「テキストの内容やある場面の登場人物の心情などをより深く理解するために、教師や学習者が登場人物となって、質問したり答えたりする技法」のことになります。

 「ホット・シーティング」は、誰かが質問を受ける「ホット・シート」に座った時点で活動が始まります。シートに座った子が教材の人物になりきって、フロアからの質問に答えます。重要になるのは「即興性」であり、いわゆる「役割演技」と共通するところがあります。

 さて、実際の模擬授業でのやり取りを紹介します。

教 師『サムのことを完全に許したのですか』

ピエロ「どこかに裏切られた気持ちがあります」

教 師『じゃあ、がまんしたということですね』

ピエロ「がまんではないけど・・・。でも、いいサーカスにしたいから、自分の目立ちたいという気持ちが邪魔になった気がします。それに、(教材の)最後の方に怒りが消えてしまったと書かれています。

教 師『では、あなた(ピエロ)の「裏切られた」という気持ちを消したものは、何でしょうか』

ピエロ「サーカスを成功させたいという気持ちです。自分にないものを相手がもっていることに気づきました」

教 師『なぜ、それを見つけることができたのだろうね』

 本来なら観客役の子供たちに質問をさせるのですが、今回は教師が質問をする形を取りました。教師とピエロ役の児童との対話を「観る」ことで、観客役の児童の思考を深めることをねらっています。

 このようなインタビュー形式の活動も、道徳科授業では効果的ではないかと思っています。


《引用参考文献》

渡部淳、獲得型教育研究会編『学びを変えるドラマの手法』(2010,旬報社)

2022/10/23

ホットシーティング(2)


 弘前大学の宮﨑充治によると、ドラマ教育(役割演技等の体験的手法)のポイントは3つあるようです。

1

「考えてから表現する」のではなく、「表現してから考える」という「即興性」

2

身体を使う、口に出すなど、思いや考えを自分の身体を通す「身体性」

3

即興的で、身体を伴った活動だから、つい「自分」を演じるしかなく、そこから生まれる、役と自分との矛盾や、自分の中での葛藤といった様々な「ジレンマ」

 そして、「即興性」「身体性」「ジレンマ」という3つのポイントに加え、「ホットシーティング」の場合は、「質問力を鍛えること」がポイントになるということです。

 どうしても、ホット・シートに座る「役者」に目が行きがちですが、「役者」の思考を引き出すのはフロアの質問であり、役者(演者)とフロア(観客)との「対話」がホット・シートを取り入れるよさになるからです。


《引用参考文献》

『道徳教育 2022年10月号』(2022,明治図書出版) 

渡部淳、獲得型教育研究会編『学びを変えるドラマの手法』(2010,旬報社)


2022/10/22

ホットシーティング


 明治図書出版の『道徳教育 2022年10月号』の記事の中で、弘前大学教育学部附属中学校の佐々木篤史氏が「ホットシーティング」という手法を紹介していました。

 ホットシーティングとは、「テキストの内容やある場面の登場人物の心情などをより深く理解するために、教師や学習者が登場人物となって、質問したり答えたりする技法」のことです。

 誰かが、質問を受ける「ホット・シート」に座った時点で活動が始まります。シートに座った子が、教材の人物になりきってフロアからの質問に答えていきます。重要になるのは、「考えてから表現する」のではなく、「表現してから考える」という「即興性」であり、いわゆる「役割演技」と共通するところがあります。

 「役割演技」は、どうしても「演じる」ということに抵抗や恥じらいをもってしまうことがあります。しかし、この「ホットシーティング」は、「人物になりきる」ことは同じですが、椅子に座って質問に答えることになるので、比較的取り組みやすいように感じました。

 佐々木氏も、「中学生は(教材を俯瞰してしまうので)教材の内容を自分ごととして考えるのが苦手である。そこで、ホットシーティングを取り入れたことで、子ども達はインタビューのやり取りから、場面や感情をイメージしやすく、自分の考えと比較しながら考えやすくなった」と述べています。

 「ホットシーティング」、是非取り組んでみたいです。


《引用参考文献》

『道徳教育 2022年10月号』(2022,明治図書出版) 

渡部淳、獲得型教育研究会編『学びを変えるドラマの手法』(2010,旬報社)