先日参加した研究会で「役割演技」に参加しました。「手品師」という教材の模擬授業を、役割演技だけで構成するというものです。「役割演技」というと中心発問や終末の場面で取り組ませるものという印象があるので、「役割演技だけ」という模擬授業に大変興味を抱きました。
研究会参加を終えて、「とても学び深いものだった」という感想をもっています。役割演技の可能性を改めて実感することができ、演者の先生をはじめ参加されていた先生方に感謝しているところです。
今回の役割演技で、私の役割は「観客」でした。そこで強く感じたことは、「演技をよく観て、よく聴いて、よく考える」ということの意義です。演者の方の発言を通して、自分の考えや経験を深く見つめることができたのです。小さな違和感だったかもしれませんが、演者の方の発言は私の発したい言葉とは異なるものがありました。その「ちがい」から、「あれ、なんで自分は〜と考えているのだろうか」という思考が生まれ、「手品師の『誠実さ』とはどのようなものか」について様々な視点から考えることができました。演者の方と話をしてみたいという思いも生まれました。違いがあるからこそ、対話が生まれる。まさにこのことを実感できたのです。
これは、日々の授業での「役割演技」にもつながるものだと思います。役割演技を通して観客(児童生徒)の心をゆさぶる。そうすることで、学級全体に対話を広げることができるのです。演技をすることを目的とせず、演技を通してどのような対話を生みたいのか。授業者がこのことを意識しておくことが重要だと言えるでしょう。
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