2022/06/04

三びきは友だち(7)


 2年生教材「三匹はともだち」の中心発問は、教科書(日文)では「ぴょんたは、長い間下をむいて、何を考えていたのかな」とあります。本日は、この「中心発問」の分析に取り組みます。

 本教材で最も考えさせたいことは、「人によって違う態度をとることについて」です。

 子供たちに直接「人によって違う態度をとることについて話し合いましょう」といって対話が成立する学級ならよいのですが、もちろん小学校低学年にそのようなことは困難です。そのため、授業では「発問」という形で子供たちの対話を導くことになります。

 下図は、本教材の中心発問に係る要素をまとめたものです。中心発問の目的は「人によって違う態度をとることについて考えること」です。そのためには、自分の好き嫌いにとらわれると仲間外れや一人ぼっちが生まれることを理解したり、それでも好きな子を優先してしまうかもしれない人間の弱さに共感させたりする必要があります。それらを基本発問として、または中心発問に関連させて補助発問として考えさせるのです。

 このように、道徳科授業における「中心発問」は単独で成り立つものではなく、学習内容を明確にしたうえで基本発問や補助発問と密接につながるものであるという認識が必要になるでしょう。

                                    (筆者作成)



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