模擬授業の中で 「誰の自由が奪われたのか」と問われたときに、「国民の自由」という発言がありました。自由は安心や安全、安定の中で成り立つものであり、ジェラールの行為はそれらを国民から奪ってしまった。それゆえ、国民の自由も奪ったことになるということです。
確かに、ジェラールの行いにより、国民は「きまりのなかでの自由」を奪われました。さらに、互いに「自由」を奪い合うことになり、最終的にジェラールの自由も奪われることになります。そう考えると、この教材は「ジェラール」と「ガリュー」という二者の視点だけでなく、国民も含めた三者の視点で考えさせることが重要であると実感できます。
そして、この「国民」こそ、実は「学級の中の自分たち」かもしれないということを子供たちは自ずと感じるのではないでしょうか。子供たちは、学級の中に安心や安全、安定を求めています。その中において、身勝手な言動をする者に対して反発をもつことに強く共感できるからです。
これらのことから、「誰の自由が、どのように奪われたのか」という問いに対しては、下図の①〜④の視点のように多面的・多角的に考えることで、「自由」についての自分ごととしての問いが生まれるといえるでしょう。
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