「問い返し」の発問について、子供たちの発言に対して「その場で問い返すか」と「後でまとめて問い返すか」のどちらがよいのかと尋ねられることがあります。この疑問に答えるには、「何のために問い返すのか」ということを考えないといけないでしょう。
【その場で(個人に)問い返すことの目的例】
・発言者個人の内面を引き出す(気付かせる)ため
・「あなたの意見に先生は興味があるよ」とメッセージを送るため
・発言者の思考に注目させることで、個人の視点を全体に広げるため
【あとで(全体に)問い返すことの目的例】
・全体で深く考えさせるため
・話し合う論点を整理するため
・複数の意見の中から相違点を見つけさせるため
・他者の意見を聞いて感じたことをもとに議論を深めさせるため
問い返しについては、上記のような目的が考えられます。なお、問い返しの方法としては、「個人の発言をその場で全体に問い返す」という手法もあります。「◯◯さんの意見について、みんな理解(共感)できたかな?」という問い返しです。このような手法も取り入れることで、「道徳科の時間は学級全体で話し合う」という意識をもたせていくことも大切になるでしょう。
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