先日、「多様な性」についての学習会に参加しました。今、セクシャリティーについて悩んでいる子がいます。これから困難に出会うかもしれない子がいます。正しい知識をもたず、今後偏見を抱いてしまう可能性のある子がいます。社会に存在する様々な困難の解消を目指し、これからも学び続ける必要性があると強く感じています。
さて、その研修で学んだことをまとめます。
(1)「多様な性」から「多様性」へ
例えば、校内研修のテーマや授業の目標を「LGBTQを知ろう」とすると、自分とは関係ないと思ってしまう人が生まれてしまいます。「多様な性」とすると、必然と自分に関係のあるものになります。そして、授業の出口は「多様性」にしてはどうでしょうか。例えば、セクシャリティはマイノリティでも、他の部分ではマジョリティかもしれない。セクシャリティはマジョリティーでも、他の部分で特権を持っているかもしれないからです。「多様な性」についての学びを入り口として「多様性」について考えさせるのです。
(2)「人肌の温度で伝える」
「LGBTQの当事者の人に話をしてほしい」という悩みをよく聞きます。しかし、「人肌の温度で伝える」というのはLGBTQの人だけができることではありません。全員が当事者なのです。アライの人の話を聞くことで、自分もアライになれるという道を学ぶことができます。自分を受け入れ支援してくれる人がいるというメッセージを送ることができます。
大人を対象にした調査で「人はどのようにしてアライになれるのか」というものがあります。調査の結果、アライになるきっかけの一つ目はLGBTQの人の生の話を聞き、困難を共有すること。二つ目は、アライのロールモデルに会うことだとなっています。だから、「私はアライの立場です」と伝えるところから話をしてもよいのではないでしょうか。
また、カミングアウトを受けたことのある人は、そのことを伝えられます。全ての人が当事者であり、全ての人が「人肌の温度」でLGBTQについて伝えられるのです。
(3)何を伝えたいのか
なぜ、ここで私(授業者)が話をするのかを明確にしてほしい。その人の思いを乗せることが大事になります。授業者の一人称の話に大きな意味があります。先生の学びや人生の旅路をぜひ伝えてほしい。
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