教材研究で何をすべきなのか。服部(2022)は「教材研究の中で見出すこと」と「必要のないこと」について提唱しています。
(1)教材研究によって見出す必要のないこと(道徳的価値の自覚に結びつかない)
・主人公はどんなことをしたか
・主人公が行った道徳的行為は何か
・場面ごとの主人公の気持ち
・主人公の気持ちの変化について 等
(2)見出さなけれなならないこと(道徳的価値の自覚に結びつくこと)
・主人公が道徳的に行為することについて迷ったこと、迷った理由
・主人公の行為は道徳的行為と言えるか、その理由
・主人公が道徳的行為を選択した理由
・主人公が道徳的行為を選択したことに対する他の登場人物の思いや考え
(道徳的行為を選択しなかった時と比較して)
・主人公は道徳的行為を選択したが、その結果がよくなかった場合の、道徳的な「よさ」や「意味」
・はじめの主人公に足りなかったものは何か。なぜ、そのような考え方しかできなかったのか 等
以上のことから、大切なことは、児童・生徒にとってわかりきったこと、教材を読めばわかることではなく、新たな気づきや納得できる視点を見出すことだと服部は論じています。
《引用参考文献》
『道徳教育2022年8月号』(2022,明治図書)
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