教材「心と心のあく手」での役割演技について考えます。役割演技をする場面は「ねらい」によって変わります。これはどの教材にも共通することです。
【ねらいの例①】
例えば、ねらいを
ぼくが感じた心と心の握手の意味を考えることを通して、相手の状況や気持ちを理解したり想像したりしながら親切をすると、自分もより嬉しくなることに気づき、相手の状況に寄り添いながら親切にしようとする心情を育てる。 |
と設定します。上記のねらいにおける中心発問は、
ぼくが心の中で感じた『心と心の握手』とは、どんな握手なのでしょう。 |
になります。
そのうえで役割演技の場面を考えると、中心人物であるぼくが「心と心の握手をした」と感じた場面になります。役割演技の声かけとしては、
ぼくの心の中の、ぼくとおばあちゃんを演じてみましょう。 |
となります。
【ねらいの例②】
次に、ねらいを変えてみます。
数日後、おばあさんがこの前より足取りが重い様子で坂道を歩いているのを見たぼくの気持ちを考えることを通して、相手の状況や気持ちを理解したり想像したりしながら親切を行うと、自分もより嬉しくなることを理解し、相手の状況に寄り添いながら、親切な行為を行おうとする心情を育てる。 |
とします。この場合の中心発問は、
数日後、おばあさんが、この前よりも重い足取りで坂道を歩いているのを見たぼくは、どんなことを思ったでしょう。 |
となります。その際の役割演技は、
になります。
ねらいを明確に設定することで、自ずと中心発問や役割演技は決まるのです。
《参考》
2022年8月2日『第3回役割演技セミナー』上越教育大学大学院 早川裕隆氏講座
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