特別支援学校及び特別支援学級における道徳科について、知的障害のない児童生徒が学ぶ特別支援学校(学級)では、道徳科の内容に示されている各学年段階の内容項目は相当する学年において全て取り上げる必要があります。
対して、知的障害のある児童生徒が学ぶ特別支援学校では、「個々の児童又は生徒の知的障害の状態、生活年齢、学習状況及び経験等に応じて、適切に指導の重点を定め、指導内容を具体化」することが求められています。
具体的には、各学年段階の内容項目のすべてを取り扱うのではなく、児童生徒の実態などに合わせて内容項目を適切に選択し、繰り返し扱うことにより定着を図ることを指します。教育課程取扱いの特例によって可能となる措置です。
内容項目の選択に当たっては、個別の指導計画に記される指導目標との関連を考慮するとともに、必要に応じて下学年の内容項目を取り扱うことも意識します。
なお、知的障害のある児童生徒が在籍する特別支援学級においても、特別支援学校の教育課程を取り扱えることから、この趣旨を踏まえることが重要になります。
《引用参考文献》
日本道徳教育学会全集編集委員会『新道徳教育全集 第4巻 中学校、高等学校、特別支援教育における新しい道徳教育』(2021,学文社)
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