2024/02/11

6年生「手品師」(2)


 6年生教材「手品師」(日本文教出版)の教材分析です。

 学習指導要領解説の中で、内容項目A「正直、誠実」の指導の要点に、以下のような記述があります。

 ここで着目したい箇所は、

(1)他の人の受け止めを過度に意識することなく

(2)真面目さを前向きに受け止めた生活

の2点です。

 教材「手品師」においての「他の人」がどの人物のことになるのかを考えると、大劇場に誘ってくれた友人と、公園で出会った男の子の2名ということになるでしょうか。

 本教材の授業では、手品師の葛藤場面で「誘ってくれた友人が困る」「男の子が悲しむ」という思考が生まれます。多面的・多角的な思考を引き出すという視点において、それらの思考は歓迎すべきものだと思いますが、その反面、友人や男の子のことを意識し過ぎると、手品師自身の内面に目を向けづらくなってしまいます。

 本内容項目の学習内容を意識すると、学習指導要領解説の記述のとおり、友人や男の子の受け止め方を過度に意識させることなく、手品師自身の生き方に目を向けさせる必要があるといえるでしょう。

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