1年生教材「二わのことり」と「かずやくんのなみだ」の授業づくりの相違点について考えます。
どちらの教材も、ひとりぼっち(「やまがら」「かずやくん」)が出てきます。中心人物の葛藤が描かれ、最終的にその子のもとへ向かいます(声をかけます)。教材の展開はよく似ていますが、内容項目は異なるので、授業づくりのポイントも異なります。
両教材の相違点をまとめると、以下の表のようになります。
「二わのことり」の授業では、「なぜ、他の小鳥に声をかけずに一人で出ていったのか」という疑問が浮かびますが、内容項目Bの視点を元に考えると、みそさざいとやまがらという、個と個の関係性に焦点を当てやすい展開になっているのだと分析できます。
逆に、「かずやくんのなみだ」では、中心人物のぼくは、ひとりぼっちであるかずやくんに声をかけるのではなく、仲間はずれをしている集団の一人であるさとしくんに「入れてあげよう」と声をかけています。これは、内容項目Cの特徴である「集団を意識」に関係しているのだと推測できます。
このように、内容項目を意識すると、展開の似た教材であっても、授業で大事にする要素が明確になるのです。
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