2023/10/17

教師が発する「例えば・・・」


 道徳科授業の途中で子供たち自身の生活経験を出させても、それぞれの生活背景が異なるので、議論になりづらいのが実情です。また、授業で考えさせたい道徳的価値は抽象的なので、そのまま道徳的価値について話し合わせても子供たちの思考はバラバラになってしまいます。

 だから、道徳科授業には「教材」があるのです。教材を使って共通の土俵を作る必要があるということです。そうしなければ、授業についてこれない子が置いていかれてしまいます。

 また、授業の途中に「例えば、〜。」という実生活での事案等を授業者が出してしまうと、それぞれの思考がバラバラに向かってしまいます。子供たちから自然と「例えば」と発言があればよいのですが、時に、「そういえば、先生はこの前に〜」と話し出す教師がいます。それは、二つ目の教材を提示していることになり、子供たちに混乱を生む要因になってしまいます。

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