5年生教材「うばわれた自由」について考えます。内容項目は、A「善悪の判断、自律、自由と責任」です。
さて、本教材は人物の言動が対比的に描かれており、一見すると扱いやすさを感じます。しかし、実際に授業をしてみると、どうしても、C「規則の尊重」の視点に流れてしまいます。A「善悪の判断、自律、自由と責任」に子供たちの視線を向かわせるためには、「迷惑をかけない」「決まりを守る」という方向ではなく、「自分を抑える」という方向に授業を展開する必要があります。
なぜ、「自分を抑える」ことが「自由」なのでしょうか。自分勝手は、自由ではありません。そうだとすると、「自分勝手は、何かに縛られている」ということになります。
では、自分勝手は、何に縛られているのでしょうか。それは、自分の弱い心(欲望)です。だからこそ、自分を抑えることが必要となるのです。
自分をコントロールできることが、自由である。自由とは、本来何にも縛られないものです。だから、本当の自由とは、自分の弱さにも縛られないものだということができます。このことが、高学年の学習内容となります。
(古代ローマの人々は、自由を大事にしました。そのために鍛錬を重視しました。当時から、「自分に厳しくすることが、自由」だったということです。)
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