今求められている道徳科授業の在り方について、畿央大学の島恒生氏は以下のように述べています。
(以下、参考引用文献から一部抜粋)
これまでの授業は、教師が授業の最後に「わかった?」と確認する授業だったのではないでしょうか。教師が丁寧に説明し、わからせる伝達型の授業です。一方、今、求められている授業は、教師から「あなたたち、すごいね!」の言葉が出る授業といえるでしょう。「あなたたち」ということは、協働的な学びがあったということです。「すごいね」ということは、「深い学び」を児童生徒の力でつかむことができたということです。
(以上)
このような「あなたたち、すごいね!」という授業を行うためには、「教師の視線の向き」と「発言量」、そして「間(ま)」が重要になるようです。教師の柔らかな視線が児童生徒に向き、教師の発言量を少なくする。そして、ときにはわからないふりをし、「間」をとって児童生徒の思考や発言を促す。このような姿勢が教師に求められているということです。
《参考引用文献》
『道徳教育 2024年3月号』(2024、明治図書出版)