村田昇は、「道徳」について以下のように述べています。
(以下、参考文献より一部抜粋)
道徳(Moral)は、シュプランガーもいうように、2つの非常に異なった現象を意味するものと解されている。すなわち、「社会的ないしは集団的道徳」と「個人的倫理」である。前者は、国民道徳、階級道徳、家族道徳などのように、その集団のなかで大多数のひとびとに認められ、守られている共同生活の規範的な秩序、ないしは価値判断の総体概念として現れているものである。これに対して、後者は、個人の本性に根ざし、道徳的価値の世界ないしはその秩序に対する「個人的生活態度」を意味する。もちろん後者は、前者の土壌の上に、またはこれを背景として成り立っている。この区分は、道徳教育の本質を明らかにするために、きわめて重要である。
(以上)
学習指導要領解説に記載されている内容項目も、望ましいとされる一つの集団的道徳であり、一般に道徳的価値とも言われているのです。
《参考引用文献》
上田薫・平野智美『教育学講座16 新しい道徳教育の探求』(1979,学習研究社)
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