小学校6年生教材「ぼくだって」(日本文教出版)について考えます。内容項目はB「相互理解、寛容」です。
教科書に、「友達の失敗を許せなかったことはありますか?」という発問(導入)が記載されています。ところで、「失敗」とは何なのでしょうか。また「許す」とは、具体的にはどのような心の動きなのでしょうか。当たり前に使っている言葉ですが、これらを自分の言葉で具体的に説明をしようとすると、とても難しくはないでしょうか。道徳科の授業では、ふだん当たり前に使っている言葉や無意識に行っている行為を、改めて考えることがとても重要になります。
さて、「失敗を許す」と一括りに質問をするにしても、その基準や心の動きは子供たち一人ひとり異なります。そこで、導入の一つの手立てとして、先生がいくつかの「友達の失敗(とされるもの)」を提示して、自分は「許せる」「許せない」で分類をさせてみてはどうでしょうか。それぞれの「許す」という基準を意識させるのです。
そして、ここでの判断基準と、授業後半での思考とを理解という行為への認つなげる(対比させる)ことで、子供たちの理解の「ずれ」を生み出すことができると考えます。
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