中学校1年生中学校1年生教材「裏庭でのできごと」について考えていきます。
教科書(日本文教出版)には、中心発問として「健二を職員室に向かわせたものは何でしょう」と記載されています。「どんな気持ちか」「何を考えていたか」ではなく、「向かわせたものは何か」という発問の意図として、編著者の島恒生は以下のように述べています。
(以下、抜粋)
中学生には、「誇り」「逃げない心」といった、自分の値打ちに関わるものが、私たち一人ひとりの心のなかにあることを自覚できるようにしたいと考えます。「なぜ行ったのか」ではなく、「向かわせたもの」と問うことで、「誇り」や「逃げない心」といった抽象的なものを見えるようにするのです。
(以上)
「抽象的なものを見えるようにするための手立て」としての中心発問だということが、上記から理解できます。本番の授業では、ここからさらに「誇りって、何?」「逃げることで失ものは何か?」と問い返していくことで、子供たちの理解をより深めることができるでしょう。
《引用参考文献》
島恒生『納得と発見のある道徳科 「深い学び」をつくる内容項目のポイント』(2020,日本文教出版社)
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