児童(生徒)理解のためには、何よりも目の前の児童(生徒)のことを知りたいと願う教師の思いが必要です。そのうえで、その児童(生徒)がどのように物事を捉えているのか、どのような世界を生きているのかを、対話を通して理解していくのです。児童自身に教えてもらうのです。
道徳科の授業においても、時に教師の想定を超える思考や発言が生まれます。そのような思考や発言に対して、「そんな発言はおかしい」「その考え方はふつうではない」と捉えてしまうのではなく、「なぜ、そのように思ったの?」「もっと教えてほしいな」というように、「あなたのことをもっと知りたい」と思える教師が、道徳科の授業では求められているのです。