2025/06/26

雨のバスていりゅう所で(2)


 小学校4年生教材「雨のバスていりゅう所で」(C規則の尊重)の授業について考えてみましょう。

 学習指導要領解説によると、中学年の指導の要点に以下の通り記載されています。

(以下、学習指導要領解説より一部抜粋)

 一般的な約束や社会のきまりの意義やよさについて理解し、それらを守るように指導していくことが大切である。さらに、社会集団を維持発展する上で、社会生活の中において守るべき道徳としての公徳を進んで大切にする態度にまで広げていく必要がある。

(以上)

 このことから、本教材の授業では、

  (1)きまりの意義やよさについて理解すること

  (2)公徳を大切にしようとする態度を育てること

 の2点に焦点を当てた授業づくりが求められそうです。

 なお、「公徳心」という言葉を調べてみると、「社会の一員としての自覚を持ち、社会のルールや秩序を守り、他人に迷惑をかけないように行動しようとする心」とありました。本教材の中で考えると、みんなが納得して決めている「軒下に並ぶ」というルールのよさを考えることと、列から飛び出して一番にバスに並ぶことは他人に迷惑をかけていることに気づかせることが大事になると考えられます。

 そのうえで発問についても考えてみます。

【公徳の存在に気づかせる発問】

〇なぜ、大人の方たちは、たばこ屋さんの軒下に並んでいいと思ったのでしょうか。

〇たばこ屋の前に並んでいる人は、よし子を見てどんなことを思っていたのかな?

〇嫌な気持ちの人がいるということは、そこに何かしらのきまりがあるのでは?



【軒先に並ぶことは、その場にいるみんなが納得して決めていると気づかせる発問】

〇たばこ屋さんの軒先に並んでよいということは、誰が決めたことなの?


【軒先に並ぶことが、その場のみんなの利益になっていることに気づかせる発問】

〇なぜ、たばこ屋さんの軒先に並ぶことに納得しているの?

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