小学校1年生教材「二わのことり」の教材分析③です。今回は、うぐいすの家の「ごちそう」に注目します。
このお話では、うぐいすとやまがらが対比的に描かれています。
「音楽会の練習」と「誕生日会」、「明るいところ」と「さびしいところ」という対比を通して、子供たち自らの判断基準について考えさせたいという意図が感じられます。
しかし、うぐいすの家には「たくさんのごちそう」があるのですが、やまがらの家の食事については記述がありません。この部分にも教材作成にあたっての何かしらの意図が隠されているように思われます。
実は、「二わのことり」の原文を読むと、やまがらの家の食事についての記述があるようです。
みそさざいとやまがらの二羽の仲睦まじい様子が伝わってきます。この文を読むと、1年生の子供たちも「やまがらの家に行ってよかった!」と実感することでしょう。
しかしながら、この記述は教科書にはありません。そこで、有効な手立ての一つとして「役割演技」が考えられます。みそさざいとやまがらの「その後(教材の続き)」を即興的に演技させるのです。
その演技の中で二人が笑顔で食事をする様子が演じられるかもしれません。そのためには、授業前半でうぐいすの「ごちそう」を意識させておくことも有効です。例えば、授業の前半で「ごちそうを見て、みそさざいはどんな気持ちになったかな」と問うこともできます。
即興的な演技を観て、その演技をもとに子供たちに話し合わせる。そうすることで、みそさざいの行為のよさに気づき、その喜びを実感させられるのではないでしょうか。
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