2023/05/08

小学校1年生『二わのことり』を分析する②


 小学校1年生教材「二わのことり」の教材分析②です。今回も、教材の設定(葛藤)に注目します。本日の分析箇所はこちらです。

なぜ、やまがらの家は「山奥の大きな木の穴でとてもさびしいところ」で、うぐいすの家は「近くの梅の林の明るいところ」という、両者に明らかな差が設けられているのか。

 この設定から、やまがらの家は「貧困」、うぐいすの家は「裕福」という構図が自然と目に浮かんできます。教材の設定に意図的な差を設けているのであれば、みそさざい(中心人物)を含む小鳥たちが、出自や貧富という本人では容易に変えることのできない背景を判断基準にすることについて話し合う必要性を感じます

 さらに、このような話し合いを人権教育の観点から捉えると、差別や偏見の解消につながるとても大切な学習活動になるのではないでしょうか。

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