小学校1年生教材「二わのことり」の教材分析④です。今回は、「なぜ、みそさざいは『そっと』うぐいすの家を抜け出したのか」ということに注目します。
みそさざいの『そっと』抜け出すという行為に対して、大人の視点で考えると「みんなに伝えないといけないのではないか」という意見が出てきます。内容項目が友情、信頼なのに、うぐいすや他の小鳥たちとの友情はどうなるのだという声も聞こえてきます。
さて、授業分析で大事にしたいのは、人物の行為の「背景」を考えようとすることです。正解はないかもしれませんが、できるだけ多面的・多角的な視点で考えることが大切です。もしかすると、みそさざいには「そっと」抜け出さざるをえない理由があったのかもしれません。
例えば、このような理由が想像できます。
上記のように様々な理由が思い浮かびます。これらの見方には子供たち自身の生活経験が関係してきます。日頃から友達と上手に付き合えていない子だと(2)のような見方をするかもしれません。いつもたくさんの友達と遊んでいる子は(1)の意見を発言するかもしれません。見方(捉え方)は様々ですが、上記の4つに共通していることは「人を傷つけたくない」というみそさざいの思いなのかもしれません。
一つの事実(行為)に対しての子供たちの見方は多様で、そこに正解はありません。だからこそ、教材研究の段階でできる限り多様な見方を教師が想像することが大事になります。
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