2025/05/30

終末場面で大事にすること


 終末場面で一つの正解を導こうとする授業を散見します。「〇〇が大事だね」と授業をまとめようとする姿を子供たちが見続けると、道徳科には先生だけが決められる正解があるのだと思ってしまいます。それでは、子供たちが主体的に生き方を考えることはできないでしょう。

 さて、井上治郎は、著書の中で終末場面で大事にしたいことについて、「教室内のやりとりが、教室外にも延長されるようにしむけることだけである」と述べています。これこそ、自己(自分)の生き方について考えを深めることを求められている道徳科の終末場面にふさわしい考え方だと思われます。


2025/05/26

自己を見つめる


 「価値理解・他者理解・人間理解」の3つの理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考えることで道徳的価値の自覚を深められるとともに、自分事として考えられるようになります。

 では、「自己を見つめる」とは、どのようなことなのでしょうか。学習指導要領解説では、以下のとおり記載されています。


2025/05/24

自分事として考える


 道徳科の授業において、「自分事として考える」とはどのようなことを指すのでしょうか。

 学習指導要領解説では、道徳科では「価値理解・他者理解・人間理解」の3つの理解が大事だとされています。さらに、この3つの理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考えることで道徳的価値の自覚を深められるとしています。自己を見つめた時に、はじめて自覚が深まるということです。要するに、「理解」とは他人事という段階であり、この「理解」に「自己を見つめる」が入ったとき、自分事にすることができるということです。