日本文教出版社3年生「同じなかまだから」(内容項目:公正、公平、社会正義)について考えます。
本教材は、「運動会で勝ちたい」という気持ちから、運動が苦手な光夫を見学させようとするお話です。
教材文で、光夫の紹介が「光夫は、何をするにもおそいのですが、運動はとくべつ苦手なのです」と書かれています。この文を読むだけで、なんだか悲しい気持ちになります。教室の中にいる運動が苦手な子供たちは、この文をどのような気持ちで読んでいるのでしょうか。まるで、運動が苦手な子は立場的に弱い存在なのだと、暗に教え込んでいる教材に思えてしまいます。
「何をするにもおそい」という文言についても、だれが何を基準にして「遅い」と判断しているのでしょうか。「レッテルを貼る」ことを認めているような書き方に、違和感を感じてしまいます。
授業をする際は、上記のような感覚を抱く子供たちがいることを想定し、学級の誰かが嫌な思いをしないよう配慮する必要がある教材だと考えます。
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