那須正裕は、著書の中で以下のように述べています。
(以下、参考引用文献より一部抜粋)
子どもたちは毎日の授業を通して、各教科等に特徴的な授業の基本的な流れを帰納的に学び取っています。これを心理学でスクリプトと言います。
(以上)
子供たちは、毎週の道徳科授業を通して、様々な教材と出会っています。多くの教材との出会いを通して、教材の特性を帰納的に学んでいるといえます。そうであれば、子供たち自身が教材を作成することも可能なのではないでしょうか。
そこで、実際に小学校6年生の児童と教材づくりに取り組んでみたところ、このような教材が生まれました。
同じ「幸せになる」という言葉ですが、小学校6年生の考える「幸せ」と、大人の思い描く「幸せ」とでは、見ているものが異なるのでしょう。このように、教材づくりを通して、子供たちの内面を教師は知ることもできるのです。このような教材を授業で実際に扱うこともできますし、朝の会などでの「小さな対話」の教材にすることもできます。教材づくり、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。
(引用参考文献)
奈須正裕『個別最適な学びと協働的な学び』(2021,東洋館出版社)